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2013年7月

2013/07/15

映画「犬と猫と人間と2」

Inuneko2

先日、ユーロスペースで『犬と猫と人間と2』を観てきた。

犬と猫と人間と』は、三重県河崎のある古本屋さんの店主に教えていただいたのが縁で自主上映の宣伝のお手伝いをしたこともある映画。
たった一日に犬猫1000匹近くが殺処分されているという現実を知らせ、命について考える機会を持ってもらおうという主旨のドキュメンタリー。

今回の2は、1の飯田基晴監督がプロデュースを担当し、宍戸大裕監督が初制作。
東日本大震災の被災地における犬猫の被害状況と現状を伝える。

映画を通して感じたのは、犬猫は政府に命ではなく物的に扱われているんだなということ。
非難指示区域にまだまだ生きている犬猫がたくさんいるにも関わらず、立ち入り禁止としたうえに、保護すらしようとしなかったのだから。

ボランティアの人々が様々な手段を使って非難指示区域に入り込み、ご飯をあげることで何とか命が繋がる動物たち。
でも勿論、餓死してしまった子や、ご飯を求めて車道に出たがために轢き殺されてしまった子たちもいる。

震災が起こる前、津波の被害から非難したある家族は「犬は駄目だ」と言われて建物の中にいれてもらえず、外に繋がれていたその子は結局津波で亡くなってしまった。
飼い主が今でも後悔していたけれど、でもそれって悪いのは飼い主ではなくそう決めた行政なんじゃないのだろうか。

犬猫の命って、どうしてこんなに軽んじられているのだろう。
そもそも私は殺処分自体未だに理解ができないのだけれど、殺処分を正しいとする価値感の人からしたら、非難という非常事態に犬猫なんて構っていられないのだろうな。悲しい価値感。

また、今作では家畜についても触れられている。
本来であれば肉牛として育てられ出荷されていた牛たち。
放射能による汚染で肉牛としての価値が0とされた牛たちは、行政から殺処分しろという命令が下される。
そこへ殺処分から守ろうという人たちが現れ、現在は「希望の牧場」と「やまゆりファーム」という二カ所で牛たちを守り育てていっている。
(※寄付を必要としているので、興味のある方は覗いてみてください)

本来であれば「肉」として食べられる運命にあった子たち。
それが殺処分されるからといって、守ろうということには賛否両論あるであろう。
「どうせ食べられるために死ぬ運命だったのに、守るのはおかしい」といった声も実際よせられているらしい。
私自身は、ベジタリアンでも何でもなく、普通に肉を食べる生活をしている。
だから、家畜の命、という話になると本当に難しいなと思う。
でも、生きる為に命をいただく行為と、人間の勝手な理由で無駄に殺処分をする行為とは遠くかけはなれていることはわかる。
食べられないからと殺すくらいならせめて野にでも山にでも放ったらいいではないかと思う。実際は放射能汚染された牛を自由に放つなんてとんでもない!ってことで無理なんだろうけれど…。

ペット(本当はこの言葉はとても嫌い)、家畜。
人の手によって管理されてしまった動物たちは被害者なんだと思う。
でも、今のこの状況をすぐには変えられないから、せめて守れるものは守る。
そういうシンプルなこと。

私がうちの子たち、捨てられていた猫二匹をひきとったのもそう。
本来なら自由に野生で生きられるのが理想なんだろうけれど、いまこの人間社会で生まれてしまった子たちはそうはいかないからせめて自分にできる数だけでも守る。
この子たちも、発見が遅かったりしたら死んでいたんだよな。
自分の本当の母親のことは覚えていないんだろうな。
人間のエゴによってそうさせられてしまったことを思うと胸が痛い。

「いのち」をめぐる旅。
私利私欲に走るのではなくて本当に様々ないのちにとってやさしい政治が行われて、住みやすい世界がやってくるといいな。いつの日か。

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