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2013/06/27

月光の冴えた晩の話

ある人が自殺をしたというニュースを
こんな理由で死ぬなんてと馬鹿にする人がいて。
でも自分を構成する、感情とか粒子とかが化学変化のように完全なる陰にぱっとふれる可能性ってあるんじゃないのかな。誰にでも。きっかけなんて些細でも。

少し、昔の話。
とてもとても悲しくて落ち込んで疲れ切ってしまっていたある時。
窓の向こうに黒々とした深くて強い闇がぱっくりと口をあけていることに唐突に気付いて、はっと我に返った。
私が正気に戻るのと同時に、闇は消えた。
消えた後の方がその存在感は色濃くて、ぞっとした。

江戸川乱歩の小説で。
月光の冴えた晩に、向かい合わせのビルの目の前の部屋から住人そっくりの人形を落とすと、住人もつられて落ちて死んでしまうという話があって。
その吸い込まれるような落下のイメージと一寸かぶる。

この世の一枚裏にはそういう闇が広がっている気がする。
それは何かの拍子にくるりと捲れる。
でもだからといってふっとむこうへ行ってしまうのは絶対に駄目なんだけれど。

Img_4694

重たい話だったので、とりあえずキジトラさんの「あ」のような欠伸がもやもやを蹴散らします。んあー。

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