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2013年6月

2013/06/27

月光の冴えた晩の話

ある人が自殺をしたというニュースを
こんな理由で死ぬなんてと馬鹿にする人がいて。
でも自分を構成する、感情とか粒子とかが化学変化のように完全なる陰にぱっとふれる可能性ってあるんじゃないのかな。誰にでも。きっかけなんて些細でも。

少し、昔の話。
とてもとても悲しくて落ち込んで疲れ切ってしまっていたある時。
窓の向こうに黒々とした深くて強い闇がぱっくりと口をあけていることに唐突に気付いて、はっと我に返った。
私が正気に戻るのと同時に、闇は消えた。
消えた後の方がその存在感は色濃くて、ぞっとした。

江戸川乱歩の小説で。
月光の冴えた晩に、向かい合わせのビルの目の前の部屋から住人そっくりの人形を落とすと、住人もつられて落ちて死んでしまうという話があって。
その吸い込まれるような落下のイメージと一寸かぶる。

この世の一枚裏にはそういう闇が広がっている気がする。
それは何かの拍子にくるりと捲れる。
でもだからといってふっとむこうへ行ってしまうのは絶対に駄目なんだけれど。

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重たい話だったので、とりあえずキジトラさんの「あ」のような欠伸がもやもやを蹴散らします。んあー。

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2013/06/12

西荻のピンクのぞうさん

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ピンクのぞうさんを見ると
初めてこの地に降り立った日のことをはっきりと思い出す。

改札を出て、南口へ。
小さな普通のお店が建ち並ぶアーケードに大きなピンクのぞうさんが吊るされていて、
そうしてそれが誰も特別気にしていない日常になっているという不思議な光景。
ぞうさんのアーケードを見た瞬間にとんでもない居心地の良さみたいなものがあって、「ここに住みたい」と直感的に思った。
ただ「アンティークが多いらしい」ということにひかれて来てみただけで
初めての場所だというのに。

ちなみにぞうさんは定期的にお色直しがなされるので、
私が初めて出会った時と今とは顔が違う。

一寸前に片付けをしていたら、ちょうどその頃友人がくれた手紙がでてきた。
あの頃は仕事も生活も何もかも今とは違っていた。
でも当時の私はその先こんなにも色々なことが起こり出会い変わっていく様を想像していただろうか?
そもそもいまよりもずっと直感で生きてぱっぱと行動していてあまり先のことを考えようともしていなかったかもしれない。

大好きな漫画「西荻夫婦」にでてくる言葉がふっと浮かんだ。

今までの30年間と
この先の30年は違う。
わたしたちは0歳の時、
この先の30年をおびえたりはしなかったでしょ

そういえば、どんぐり舎で「西荻カメラ」を読んだ時はまだ西荻のことを全然知らなくて
善福寺公園のサーカス劇場跡にいつか行ってみたいと思っていたんだった。

西荻夫婦



西荻カメラ

この記事もよいです。制作秘話とか。

「やまだ・ないとスペシャルインタビュー 北尾堂と二人三脚、演歌の心でお届けする『西荻カメラ』(2/5)」 スペシャルインタビュー

そういえばもうすぐ猫たちのお誕生日だ。

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