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2013/03/24

会田誠展:天才でごめんなさい(森美術館)

先日、「会田誠展:天才でごめんなさい」を観に森美術館へ。

観る前にシナボン 六本木店へ。
連れが言うには、シナボンって日本の1号店は吉祥寺にオープンしたのだそう。閉店してしまって今はもうないのだけれども。

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念願の?シナモンロール。
結構食べごたえがありそうだったので二人で半分こ。
熱々とろとろのシナモンシュガーソース。
甘過ぎず美味しくて半分をぺろっといただきました。
一人ひとつでも食べられたかも。
他店のシナモンロールは食べたことがあったけれど、今まで食べたシナモンロールの中では一番美味しかった。

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会田誠展:天才でごめんなさい。

会田誠の作品を初めて観たのは、2001年に表参道のNADiffの小さなスペースで無料でやっていた食用人造少女・美味ちゃんシリーズの展示。
食糧危機に陥った未来の食材として開発された美味ちゃんは、少女型の食べ物。
食べられることを喜びとする生き物で、鯵の開きのようにされていたり、巻き寿司の具としてつかわれて切断されたり、押し出された身体からイクラ状のものやビール状のものを出したり、エログロ的なアート。それが絵と立体物とで展示されていた。
でも全然いやらしくもグロくもないのは、会田誠が描く少女が妙に爽やかで些とも嫌がっていないからなのだと思う。
エロって好奇の目にさらされている少女に拒絶や恥じらいの色が滲んだ時に初めて発露するような気がする。
だから、裸にされることを何とも思っておらず、ましてや調理されて食べられることを至福としている美味ちゃんに何が起きようとエロくもグロくもないんだわ。
表現内容の衝撃と爽やかさとの共存がとても新しくて、印象に残った展示だった。

会田誠の作品は、他は現代アート系の展示でちょろっと目にしたことがあるくらいできちんと観たことがなかった。
でもそのNADiffの展示が面白かったのと、「天才でごめんなさい」と自ら言ってしまうあたりで結構期待していた。

が。
結論から言ってしまうと、森美術館の広いスペースには合わない展示だった…。

私が良いなと思ったのは、少女モチーフの作品。
美味ちゃんシリーズや(量が少なかったけれど)、手足を切断されて首輪をかけられた「犬」シリーズ、巨大な山椒魚の横に少女が横たわる「大山椒魚」、旗を持って勇ましく立つ二人の少女の姿「美しい旗(戦争画RETURNS)」など。
彼が描く少女は丁寧で美しく、どこか魂がはいりきっていないハリボテ感がなんかいい。
みんな感情も思考も薄そうで人形っぽい。
もっとも「犬シリーズ」は、手足切断と首輪という悪趣味なことをしているわりに少女がきらきらしていて一寸疑問な作品ではあった。

でもその他の展示は、現代アートにありがちなアートを言い訳にした手抜き作品のように思えてしまってあまり好きではなかった。

小学生が美術の時間に描いたポスターのような作品は、画力のある会田誠があえて下手な小学生のような絵で描くところを面白がる作品なのかもしれないけれど、画力がある人が下手な絵を描くのは簡単だよね…とか。
主張したい内容に合わせたチラシをペタペタと貼ってそれに適当に絵を描いた作品は、チラシの選択も描かれたものもとても大雑把だったりとか。
全ページに落書きをした本の作品は、落書きそのものに意味はなくて全ページを埋めることに意義を求めてしまっていたりとか。
なんちゃって外国語を喋りながら絵を描く動画の作品は、雰囲気だけで終わっていたりとか。
萌え系アニメの絵を集めた熊手のような作品は、面白くも美しくもなかったりとか。
段ボールをつかって素人の普通の人たちに色々つくらせて壁一面を埋めようとした作品は、隙間も埋まりきっていない中途半端なものになっていたりだとか。

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撮影可だった、《考えない人》。
でもこれ美しくないし、唸るようなコンセプトとかも感じられない。

一人でデモができる装置は面白かった。
マイクで喋ったことを、シュプレヒコールのようにちっちゃな人形が繰り返してくれるやつ。
かわいらしかった。

会田誠さんの作品は、小さな会場とかでサブカルの延長的に観る方が合っている気がした。
思いついたアイデアをただただ薄いまま量産している感じだから、立派な会場で観るとその適当な感じが一寸浮いてしまう。
もしくは少女モチーフなど緻密に描かれた作品だけ集めた方が好みだった。
「この散らかった状態そのものが会田誠なんだ」という感じっぽかったけれど、やっぱり私は詰めて詰めて昇華のレベルにまで達したものを求めたい。

とはいえ、世間的には結構評価が高い展示のようなのがよくわからない…。
現代作家さんなら、「高嶺格「とおくてよくみえない」(横浜美術館)」とか「幽体の知覚展/小谷元彦 (森美術館)」の方が濃くてよほど面白かった。
連れも同じ感想だった。
アートの好みとかが私ととても似ている人ではあるのだけれども。

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強風でスカイデッキにははいれなかったので、展望スペースから東京タワー。
直ぐに灯が消えてしまったのだけれど、東京タワーっていつも何時に消えるのだろう。

地上いっぱいの光の群れは、いつ見ても不思議な感じがする。
俯瞰により意識させられるたくさんの世界。

いまいちだなっていう展示をわかりあえる人と観に行ってよかったな…。
ビール飲みながら言いたい放題できるものね。

今回は図録を買わずに、代わりにミュージアムショップで谷川俊太郎さんと宇野亜喜良さんのコラボ絵本 「おおきなひとみ」を購入した。
宇野亜喜良さんのサイン入りなのが嬉しい。

いい買い物。

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