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2012/07/01

さわひらき 「Lineament」(資生堂ギャラリー)

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一寸前に、資生堂ギャラリーでやっていた さわひらき 「Lineament」を観た。

友人の記憶喪失をきっかけにはじめた「Figment」というプロジェクト、「記憶について/思い出すこと」をテーマとした作品たち。

2面のスクリーン。
美しい音が流れ、男が触れるとレコードはするすると解け糸になって流れていく。
記憶の蓄積と、音楽を閉じ込めたレコードの共通点。
男の記憶を具現化したかのような物体が渦を巻き、動き、場面はうつっていく。
基本美しく、そこに歪みとも言えるようなものがプラスされる何とも言えないバランス。

私たちの日常は、何であれ記憶に基づいている。
何が美味しくて、何が不味いか。
何が心地よくて、何が不快か。
ほんの一寸したことだって、記憶が蓄積したデータベースが判断して寄越しているのだ。
ある時もし記憶が解けてしまったら。
日常のあらゆることに対して判断がつかなくなってしまう。

アイデンティティは記憶なのか?
もし記憶を全て失ってしまっても、それは自分と言えるのだろうか。
結局自分という人間を構成するそのものに、記憶は不可欠なんじゃないだろうか。

定着する記憶、流れていってしまう出来事。
誰にも記憶されることなく消失してしまう出来事は、それは存在しなかったと同じ事になってしまうのだろうか。

記憶が解ける、逃げる。
でも考えずに観ていたい、そんな展示だった。

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