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2009年8月

2009/08/30

Slow Music Slow LIVE '09 in 池上本門寺

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池上散策も無事終わり、いよいよ池上本門寺へ。
境内のお店で売っていた焼きたての煎餅を齧りながら、少しぷらっとお散歩。
敷地がとても広い。

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18時開場なので、日が暮れ始めた頃、会場の方へ移動。
同行者がまだ着いていなくて、チケットは私が持っていたので、一度入場してから出入りは出来るのかと係の人に聞いたところ、
「一度入場すると、再入場は出来ませんが、携帯電話などで連絡とっていただいて、入り口のところではいっとチケットを受け渡していただくことなら可能ですよ」ということだったので、入場することに。

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このライブは、野外にステージが設置され、スタンディングはなく、全て指定席となっている。
そして通常の席とは別に「らくらくシート」というのがあって、通常の席よりも広いうえにテーブルがつく。場所はステージ後方で、音楽を聴きつつ全体の緑も楽しめる席というコンセプトのよう。
私たちの席はらくらくシートの中でも、最後列。
一番後ろだからか、他のシートよりもさらにゆったりとした広さが確保されていた。
後方にはすぐにフードのお店が。

「eatrip」でフルーツたっぷりの「ホワイトサングリア」と「鶏のグリーンオリーブ煮込み+玄米」を購入。
「HI.SCORE kitchen」で焼き野菜盛り合わせを買おうと思ったら、次回の休憩まで品切れとのことなので「ソーセージ盛り合わせ(イベリコ・ハーブ・チョリソー)」を購入。
どのお店も行列で大盛況。
オリジナルの手ぬぐいがかわいかったので、赤い金魚の本手ぬぐいを購入。

開場して30分くらいしてから、オープニングアクトの宝美が始まった。
何て読むのかな?と思ったら、「bomi」だそう。
真っ直ぐできれいな感じの歌だった。

19:00に開演。
日蓮宗大本山池上本門寺執事長・早水日秀さんのお話。

大橋トリオ
今まであまりちゃんと聴いたことがなかったのだけれど、爽やかでよかった。
MCで寒いことを言ったのに合わせて暗転したり、とても計画的なステージ(笑
あいいなと思った曲があって、Myspaceで確認したところ、「A BIRD」だった。

・持田香織
一曲目、「MOON RIVER」はギターが今剛氏。
同行者が言うには今剛氏は日本を代表する素晴らしいギタリストなのだそう。
たしかに、二曲目以降のギターの人と比べて、音楽に詳しくない私でも違いがわかるほどだった。
持田香織がソロをやっている間、ELTのもう一人の人はどうしているんだろう…と思ったら、彼も彼で頑張っているような話がMCででて、ちょっと面白かった。
最後の曲、「静かな夜」で大橋トリオと共演。

・Salyu

今回のライブで一番楽しみだった、Salyu。

01.intro
02.I BELIEVE
03.heartquake
04.be there
05.ROSE
06.EXTENSION
07.If I Ain't Got You (Alicia Keysのカバー)
08.コルテオ〜行列〜

introは、逗子マリーナにて行われた「MTV VIBRATIONS 09」 のためにつくられた曲なのだとか。Salyuが美しく「Uh〜」と歌う「回復する傷」的な曲。

Salyuが歌い出すと、なんか場の空気が一瞬で変わる。
この人は、もう本当に、どうしてこんなにいい声でどうしてこんなに延びるんだろう。
虫の音が聴こえる静かな夏の夜、Salyuの澄んだ声が高く高く響く。
私はSalyuの生の歌を聴く度に、いつもいつも気持ちが飽和する。

そんな美しい声である一方で、相変わらずMCは元気いっぱいでかわいい。

新曲はまだ聴いたことがなかったので、今回初。
背伸びをテーマにした曲だから、「EXTENSION」なのね。
私は、音楽は一度聴いただけではなかなかはいっていかないことが多くて、繰り返し聴かないとしっくりこなかったりするので、新曲についてはまだコメント出来ず。
でも、シングルってなかなか買わないのだよな…。

屋外で聴いたSalyuの声、素晴らしかった。
Salyuのライブに今年初めて行って、(Salyu Tour 2009 Merkmal(日本武道館))ああもっと早く行っていればよかったなと思って、その感動が生歌を聴く度に甦る。

Slow Music Slow LIVEは、仏事だけではなく人と人がふれあう場所としてお寺を使ってもらおうと始められ、今年で六回目になるのだそう。
気持ちのいい夏の夜に、お酒を飲みながらゆったりと楽しむ大人のライブ、とても素敵なイベントだった。
出演アーティストにもよるかもしれないけれど、また来年も来れたらいいな。

最後に、お寺の方が笑顔で観客を見送っていて、なんだかとても清々しくて素敵な日になった。

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珈琲をドリップしたあとの粉を消臭剤にしたものが来場者全員にお土産として配られた。
さすがエコのイベント。
さっそく使います。

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池上散策

Slow Music Slow LIVE '09 in 池上本門寺」の日。
少し早めに池上へ行って池上散策。
東急池上線池上駅を降り、ぷらぷら。

まずは、パン屋さん「プチドルフィン」へ。
ここは、池上本門寺の許可を取って名付けられたという由緒正しいあんぱん「本門寺あんぱん」がある、有名なお店。
他に、「本門寺カレー」というカレーパンもあって、それはあまりの美味しさに本門寺の前執事長・早水日秀さん自ら「本門寺カレー」と名付けるよう勧めたのだとか。

お店にはいると、「あんぱん焼きたてですよ〜」の声。

本門寺あんぱんは、こしあんと粒あんセットで箱にはいっている。
もちろん、バラ売りもしている。
ひとつお土産に渡そうと思っていたので、こしあんひとつと、粒あんふたつを頼んだ。
エコバックを持っていたので簡易包装でお願いする時に「あんぱん一つだけ人にあげようと思っていて」と話したら、「中身がわかったほうがいいわね」とわざわざ本門寺あんぱんのシールを貼って下さった。
すすんで焼きたてを出してくれたり、シールを貼ってくれたり、お店の人がとても親切。

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北海道十勝産の小豆を使っているというあんぱんは、あんが甘過ぎなくてちょうどいい。
酒種風味の生地がふわっふわで、口にいれるととろけてしまう。あんぱんなのに、とても軽くてやさしい。いくつでも食べられそう。
「本門寺カレー」の方は、クルトンがまぶされた変わった形で、衣がざくっとしてこちらも美味しかった。
近所に欲しいパン屋さん。

次に、くず餅を買いに「浅野屋本舗」へ。
池上はくず餅の名店が3つ程あるらしいのだけれど、何となくここに惹かれた。
くず餅の元祖のお店らしく、創業宝暦二年なのだとか。
宝暦…?
ほう…?
日本史に明るくない私にはいつのことだかさっぱり。
調べてみたところ、1752年。江戸幕府の時代でした。

16時半頃訪れたのだけれど、最後の追加分をつくっている最中で、ぎりぎり間に合ったみたい。
予約をして、暫し待つ事10分くらいで購入できた。
遠方から車で買いに来る方なんかも結構いて、やはり人気店なのだなと思った。

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くず餅って、葛粉からつくるものだと思っていたのだけれど、関東のくず餅は澱粉を発酵させてつくるもので、本来「久寿餅」と書くのだそう。

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浅野屋さんのくず餅は、もっちりとした歯ごたえの風味あるお餅に、上品な黒蜜ときな粉がよく絡んで、とても美味しい。
ついつい食べ過ぎました…。

浅野屋さんでくず餅を購入した後は、「甘味あらい」へ。
Ikegami01

あんみつが有名なお店で、「自家製餡 あんみつ」をいただいた。
これが…今まで食べたあんみつの中で一番美味しいんじゃないかっていう、美味しさ。
寒天、あんこ、赤えんどう豆、求肥…どれも全てパーフェクト。
特にあんこの美味しさは凄い。小豆の風味がぎゅうっと詰まっていて、それでいて全然甘過ぎない。これだけでも一つの完成された和菓子になっている。
桃の風味の求肥もたまらないし、ああ、このお店も近所に欲しい…。

時間がまだあったので、池上本門寺周辺をぷらぷら。
池上本門寺から少し下ったところにある、「花見煎餅 吾妻屋」でお煎餅を購入。
ここはバラで一枚から購入出来るし、量り売りもある。
お店のおじさんがにこにこととてもいい感じ。
「味噌大丸」と「十六夜」というのが美味しかった。

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そんなこんなで池上本門寺のところに到着。
長い長い石段を登らないといけない。

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石段を登り、ぷらぷらとしていたらあっという間に夕暮れ。
境内から見る夕日、とても美しかった。

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2009/08/28

ぽろぽろと崩れる

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※キッチンで夕焼けを見る猫

最近、体調をぽろぽろと崩している。

手洗いとうがいは必ずやっているのだけれど、
喉などの粘膜にウィルスが付着してから約20分程で細胞に取り込まれるそうなので
外出時には予防にも限界がある。
そういえば私は昔からあまり身体が強くないんだった、ということを病んでからやっと思い出す。
インフルエンザも流行っているみたいだし、そろそろ会社にハニージンジャージャムを常備しておこうかな。

まだ軽い頭痛が残っているけれど、体調はかなり回復。
とはいえ、頭痛がある限り、あまり色々考えられないし、内から言葉も生まれない。
読書しようにも、小難しい本は身体が拒絶するので、今日は鞄にいれるのも軽い本にしよう。

今夜は「Slow Music Slow LIVE '09 in 池上本門寺
お野菜たっぷりのやさしい食事を食べながら、夏の夜にゆるりとライブを鑑賞しましょうというイベント。
夜風に吹かれながらいい音を聴いて、癒されて来よう。

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2009/08/23

終の住処 / 磯崎 憲一郎

終の住処

終の住処
磯崎 憲一郎

第141回芥川賞受賞作

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磯崎さんの作品は、第44回文藝賞受賞作である「肝心の子供」しか読んだ事がなかったので、今作で彼の作品はふたつめ。

三十歳を過ぎてから結婚した主人公の男性の結婚生活と仕事の様子について淡々と語った作品。タイトルから察しがつくように、結婚から晩年前の頃までに渡って描かれる。

デビュー作同様、描写の積み重ねで出来ている作品である。
登場人物による会話は非常に少ない。
現代の話であるけれど、どこか御伽話めいたような掴みどころの無い印象である。
また、そのせいなのか登場人物たちの印象も薄く、第三者である我々が主人公を取り巻く世界を覗き見したような感じである。

デビュー作同様、私の好みではない作品なのだけれど、でも磯崎さんの書く作品は、丁寧に堅実に綴られているということに好感が持てる。
余分な熱さや脂を剥ぎ取ったような雰囲気で、中高年の方におすすめの作品であるように思う。

沢山の会話や力を抜いた描写で行間を誤摩化してしまう作品が多い昨今、このようにちくちくと丁寧に行間を文字で埋められた作品には安心する。
積み重なる時間、その中で変化していく夫婦関係、会社での立場。
でも結局、晩年になってふと振り返ってみれば、案外人間の本質なんて変わっていないのかもしれない。
そんな風に思える作品。

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2009/08/22

金閣寺 / 三島由紀夫

金閣寺

金閣寺
三島 由紀夫

読売文学賞受賞作

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これは1950年に起こった、金閣寺放火事を元に書かれた作品である。
といっても、事実をそのまま書いたノンフィクション作品ではなく、犯人が見習いの僧で重度の吃音であることと、母親の期待が重荷であったことなど大枠の設定を用いただけで、あとは三島さんなりの分析に基づく創作である。

この作品は非常に美しく重厚な文体で余すところ無く描かれている。

菊は一点の瑕瑾もない黄いろい端正な花弁をひろげていた。(略)そうだ、それは確乎たる菊、一個の花、何ら形而上的なものの暗示を含まぬ一つの形態にとど まっていた。それはこのように存在の節度を保つことにより、溢れるばかりの魅惑を放ち、蜜蜂の欲望にふさわしいものになっていた。(略)それもその筈、菊 の端正な形態は、蜜蜂の欲望をなぞって作られたものであり、その美しさ自体が、予感に向って花ひらいたものなのだから、今こそは、生の中で形態の意味がか がやく瞬間なのだ。形こそは、形のない流動する生の鋳型であり、同時に、形のない生の飛翔は、この世のあらゆる形態の鋳型なのだ。……蜜蜂はかくて花の奥深く突き進み、花粉にまみれ、酩酊に身を沈めた。

こんな調子の文章がずっと続く。これを書いたのが31歳であったことに驚く。
今の日本にそれくらいの歳でこれだけ美しい文章を書ける人っているのだろうか。
私は最近新しい作家さんの作品ばかりを読んでいたので、余計にそれらとこの作品との重さの差に吃驚する。

吃音に劣等感を持ち、自らを醜いと思う主人公は、金閣寺という絶対的な美の象徴に偏執的な愛情を持つ。
人ではなく建築物にそこまで拘泥することは、描写力のない人が書いたらさぞや陳腐なことになってしまうと思う。
しかし、三島さんの隙のない筆致は、主人公がなるべくしてそうなったことを疑わせない。

だからといって主人公が理解できるわけではなく、客観的に見たらかなり危ない男性なのだけれど。言うなれば金閣寺ストーカー。
彼は何かにつけて金閣寺を思い出し、女性と深い関係になろうかって時に金閣寺の幻影を見ちゃって「金閣寺に阻まれた」とか思って女性に手を出すのを止めてしまう。
また、空襲で金閣も自分も同じように焼けるかもしれないという時には、それはつまり金閣が自分の次元まで下りて来ることを表し、即ちそれは自分と自分を拒絶する美の間に橋が架けられることなのだと喜んでしまったりするのだ。
それって、ストーカーが好きな人と心中しようとすることに似ているよね。
こんな風に彼の危なさをよくこれだけ描ききれているよなぁと心底感心する作品。

この濃い作品が、たったの580円だなんてなんてお値打ち。
良い本の素晴らしさを再確認した作品。

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颯爽堂

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近所に、「颯爽堂」という書店ができた。
ぱっと見、特徴のない普通の本屋さんかなと思ったのだけれど
かけてくれたシンプルな橙色のブックカバーが素敵。
挟んでくれた栞も同じ橙色。
ざらっとした質感で味がある。
ブックカバーは断ってしまうことも多いけれど
このお店で買った時はお願いしたくなる。
ブックカバーのデザインで忽ちお店が好きになった。

場所は、西荻窪北口バス通り、もぐもぐの手前。

ここ数日、風邪でぼんやりぐらぐらしたままで
一番辛かった時は活字すら身体が拒絶して
毎日毎日会社から帰ると眠ってばかりいたけれど
ようやっと具合がよくなったようだ。
眠ってばかりの毎日は、あっという間に終わってしまう。
思考の出来ない自分、内から言葉の生まれない自分というのは
ただそこに身体が在るというだけで
酷く透明で頼りない存在なんだなと思った。
ある時、例えば脳の病気とかで
記憶と思考の積み重ねが出来なくなった私は
果たして私なんだろうか?
活字が読めること
思考が出来ることに
毎日毎日感謝しなくては。

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2009/08/15

映画「ミツバチのささやき」 ビクトル・エリセ

Mitsubachi

ミツバチのささやき
監督: ビクトル・エリセ
出演: アナ・トレント, フェルナンド・フェルナン・ゴメス

---

ビクトル・エリセ監督長編第1作。
巡回映写の映画で「フランケンシュタイン」を観た少女アナ。イザベルに「フランケンシュタインは実は精霊で、村はずれの廃屋にいる」と聞いて、探しに行くが・・・という話。

スペインを舞台にしたこの作品は、どの場面も一つの詩を詠んでいるような美しさに満ち、どこまでも静穏を保つ。
その様は、どこかユーリ・ノルシュテインのアニメを思わせる。

巡回映写に子供たちは歓喜する。
それは普段村に娯楽らしい娯楽がないことを意味する。
でもだからこそ大きな喜びになるわけで、古き良き時代の、物がないからこその幸せな姿をそこに見た。
私は東京の中心部の出身だけれど、子供の頃近所の公園で時折映画の上映会があった。
子供の頃は滅多に映画館には連れて行ってもらえなかったので、たまの上映会はそれはそれはわくわくしたものだった。テレビの小さな画面で観るのとは違って、外気に触れながら夜大きなスクリーンで大勢で観る映画は特別なものだったのだ。たとえそれが何度も観たことがあるアニメーションでも。
最近のやれパソコンだゲーム機だのに触れて育っている子供たち、いわゆるデジタルネイティブの子たちには、そういう楽しみって何かあるのだろうか。
少し暇があれば簡単にゲームの世界に繋がれて、お手軽にメールで会話が出来て、何か気になる事があれば簡単にパソコンで調べられてしまう。
そんな彼ら彼女らには、何かを想像する、何かを切望する、何かを畏れるということはあるのだろうか。
本当の夜の闇を知っているだろうか。
生と死について考えているだろうか。

アナの曇りの無い瞳。
彼女は子供の頃の無垢さを、世界が未知に溢れているということを思い出させてくれる。
今の日本の、便利さに支配された何かが足りなく味気ない世界とは相反する、アナの見ている世界。
そこには最小限の音しかなく、世界の均衡は崩れない。
影があるからこそ、光が映える。
ぎゅうっと濃縮された世界の色。
ゆったりとした音。
その美しさに、何かを思い出し、何かに気付く。
兎に角素晴らしい作品。

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2009/08/12

篠山紀信「KISHIN:BIJIN」BIJIN of THE YEAR 2009(表参道ヒルズ)

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今日、表参道ヒルズで開催中の篠山紀信写真展 「KISHIN:BIJIN」(BIJIN of THE YEAR 2009)に行って来た。
篠山紀信が今最も輝いていると思う美人を撮りおろしたのだという。
モデルは黒木メイサ、西尾由佳理、中村七之助、安蘭けい、川上未映子、原紗央莉の6人。

入り口のところに川上未映子、そこから時計周りに黒木メイサ、西尾由佳理、中村七之助、安蘭けい、原紗央莉という順に展示されている。
展示順もよく考えられているなという構成になっていて面白い。
以下、展示順に感想。

川上未映子(芥川賞作家)
鮮やかな色が大きな面積をしめていたり、柄物の服を着ていたり、撮影場所が街中であったり、ポーズが面白かったり。
写真の構成自体に一番遊びがあって、そこに彼女自身の存在感が相俟って、結果今回の6人の中で一番目立っていた。

黒木メイサ(女優)
シンプルな色使い、無駄の無い身体。
ばしっと美しいのだけれど、いつもテレビや雑誌で見る黒木メイサ以上でも以下でもないという感じで驚きはなかった。

西尾由佳理(アナウンサー)
モノトーン。
全体的に憂いを秘めた女性といった雰囲気の写真だった。
普段テレビで見るのとは違って意外性があったけれど、でもあまり印象には残らなかった。
多分私がこぎれいにまとまった作品が好きじゃないせい。

中村七之助(歌舞伎役者)
王道の美しさ。
華やか、艶やか、日本の美。

安蘭けい(女優)
モノトーン。
どの写真も隙がなく、ぴーんと張りつめた凛々しさが存在する。
さすが元宝塚歌劇団・星組トップスターの男役。
決して男性の格好をしているわけではないのに
孤高の男性的な空気感がある。

原紗央莉(女優)
セピア。
初めて見た人なのだけれど、今回の6人の中で一番印象に残った。
ある写真では聖母のようで、ある写真では人形のようで、ある写真では娼婦のよう。
色香が漂いながらも甘ったるすぎないのは、この彼女だからなのだろうと思わせる。
いわゆる細いだけのモデルとは違って、メリハリのある女性らしいたおやかな曲線を持っていて、日本人離れしているなと思ったらドイツ人のクォーターだそう。
AV出演をしている人だと知って驚いた。
普通のモデルさんかと思う美しさ。
今回の展示の中で誰が一番いいかと言われれば、彼女だ。
写真を撮った篠山紀信との相性がよかったのか、非常に彼女の魅力が引き出されている。

無料だし、おすすめの展示。

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2009/08/11

頂に見えるもの

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この、居ても立っても居られない感じ。
焦燥感。
焦り、じりじりと焦がす。
じわじわ。しゅわしゅわ。

ついこの間まで、
ぐるぐると小さなことに足をとられていたせいで
無尽蔵にあるわけではない時間が
ぐしゅぐしゅと立ち止まった足許で不気味に泡立って
無駄に地面に吸い込まれていってしまっていた。

けれど、やりたいことの波たちが
どわんどわんと押し寄せて来た。
あんまりにも急にいっぺんにくるので
ざっぱん、ざっぱん。
どっちを向いて、まずどれから乗り越えたらいいのか。
ゆっくり思案に暮れたいところだけれど
その暮れている時間さえも勿体なくて
ああ、急がなきゃ、急がなきゃと
この間まで無駄遣いしていたことが嘘のように
気が焦る。

それで、気付いたのだけれど。
この間まで私は足許ばかり見ていた。
段差や穴に戦き
もう進めないと駄々をこね
どうして自分の道ばかり険しいのかと感じていた。
そんなことじゃいつまでたっても進めるわけがなく
しっとりと潤っていた時間はあっという間に乾上がってしまう。

でも、顎をしっかりとあげて見たら
私が行きたいところはずっとずっと遠く、大きな山の頂だった。
日が暮れる前に、行かないといけない。
たかが地面の凸凹なんて気にしている暇なんてない。
飛び跳ねてダッシュで向かわなきゃ。
ああ、なんて勿体ないことをしていたのだろうと思うけれど
そんなことをぐじぐじ反省する時間さえも勿体ない。
そう思って走り出してみたら、
この間まで私を悩ませていた段差は
吃驚するくらいちっぽけだった。

早く、早く、早く。
蹴って、跳んで、駆け上がって。
こんなところにいる場合じゃない。
あの頂まで。
早く。

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2009/08/10

SUMMER SONIC 09

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日曜日にサマソニに行ってきた。
(昨年の記事 SUMMER SONIC 08
10周年!

新宿駅で友人と待ち合わせて、中央線で東京駅へ。
そこから京葉線で海浜幕張下車。
マリンステージを目指す。
じわじわ暑いので、ビールで乾杯後、冷えピタを首にはって手ぬぐいを巻いてスタジアム内へ。

MUTEMATH (マリンステージ)

昨年ソニックステージで観たMUTEMATH。
日本初上陸にも関わらず、空間を満たす彼らの圧倒的な世界観と派手なライブパフォーマンスに魅せられた。
今年はマリンということは、よほど評判がよかったのだろう。
結構前方で観られたこともあって、はじめからもう飛んで跳ねて大盛り上がり。
そしてみんなで「Typical」を大熱唱。もうあの曲を聴いたら跳んで歌わずにはいられないっ。
気持ちよかった〜。
ポールのライブパフォーマンスも相変わらず楽しかった。
新しいにも関わらずかなりクオリティの高いバンドだよなぁとつくづく思う。

Typicalがはいっているファーストアルバム「MUTEMATH」はかなりおすすめ。
最近発売のセカンドアルバム「Amistice」も早く買おう。

エレファントカシマシ(マリンステージ)

さらに前方へ移動し、前から四番目で観られた。
ニューアルバム「昇れる太陽」から「Sky is blue」や「ハナウタ」「ジョニーの彷徨」など。
「Sky is blue」の時には、歌詞にあわせて宮本さんが力強く空を指差す。
宮本さんは下手な役者では及ばないくらい聴衆の目線を釘付けにする存在感と動きが出来る人。
周囲の男性が「やっぱ宮本かっこいい」と呟いていた。
男性にかっこいいと言わせる男っていい。
私の心もがっちり掴まれた。
エレカシのライブは初めてだったのだけれど、宮本さんはやっぱり魅力的だわ。
MUTEMATHのように跳んで騒ぐというよりは、聴き入って宮本さんに注目する感じだった。
昇れる太陽」の中で個人的に好きな「ネヴァーエンディングストーリー」はうたわなかったので少しだけ残念。
でも名曲「今宵の月のように」や「悲しみの果て」も聴けたからいっか。
今度エレカシのライブに行きたい!と思った。

エレカシ後、海を見ようということでビーチステージへ。
エレカシの途中あたりからだんだん涼しくなっていて、この頃には日焼けも気にならないくらい太陽が隠れてしまっていた。

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ビーチへの道は毒々しいキノコの装飾が彩る。
かわいい。

ビーチステージは、私たちが移動した後すぐに入場規制されてしまっていた。
早めに移動してよかった。
とはいえ私たちはライブは聴かず、砂浜で海見て癒されただけだったけれど。

その後マリンステージ方面で昼食を食べ、リバーサイドガーデンでサニーデイ・サービスの曽我部恵一さんのライブをちょっと見て、幕張メッセの方へ。
雲が異様に分厚くて、今にも雨が降りそう。

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幕張メッセに到着して腹ごしらえ後、ソニックステージへ。
外は豪雨になっていたので早めに移動してよかった。

Teenage Fanclub (ソニックステージ)
ポップでいい演奏だったのだけれど、疲れがピークに・・・。
そういえば昨年もこれくらいの時間にぐったりしてしまったような。
同じように睡魔に襲われていた友人とともに後方へ移動し、座り込む。
ごろんと横になって眠っている人もいた。

終わった後、甘い物で元気を出そうと移動。
移動途中、スクリーンに映し出されたマリンステージのユニコーンを観る事ができた。
会場中埋め尽くす人、人、人。
ユニコーンはやっぱりすごいや。
その後クレープで糖分補給。

SONIC YOUTH (ソニックステージ)
実は今まであまりちゃんと聴いたことがなかったのだけれど、
重みと迫力があってよかった。
かっこいい。

The Flaming Lips (ソニックステージ)
SONIC YOUTHの時からじわじわ前に詰めた甲斐があり、かなり前方へ。
「Race For The Prize」で幕が開けて、みんなもう何かに弾かれたように飛び跳ねまくる。
隣の人とぶつかり、それでも飛び跳ね、何だかもうわけがわからないくらい盛り上がる。
室内でクーラーがきいているにも関わらずあっという間に汗だくに。
みんなが盛り上がり過ぎて、気付いたら友人とはぐれてしまったけれど・・・。
カラフルな風船と紙吹雪が一面に舞い、会場みんなが一体となって動き、なんだかもう夢のようなライブ。
のりのいい曲では跳んで跳ねて思いっきり動き、聴かせる曲ではじっくりと聴く。
はじめから終わりまでとにかく楽しくて仕方がなかった。
なんて幸せなライブだろうと思った。
今思い出しても、涙が滲みそうなくらい素敵な思い出。
最高。
素晴らしいバンド。

名曲「Race For The Prize」がはいっている「The Soft Bulletin」おすすめ。
今もあの曲を聴くと、飛び跳ねたくてたまらない・・・。
いい曲だ。

あっという間に終わってしまった、サマソニの一日。
あまりにも楽し過ぎて日常に戻るのが嫌だった。
最近の嫌な事も何もかも吹っ飛ばされてしまった、幸福な一日。

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twitterはじめました

Twico

twitterはじめました。
http://twitter.com/ameiroshikisai
フォローはお気軽に。

最近、身近でtwitterをはじめる人が続々と増えている気がする。
ずっとIT業界にいるので、その存在自体はだいぶ前から知っていたのだけれど
以前はただ「つぶやき」を人に見せるという感覚がわからなかった。
でも最近は利用者も増えてきて、コメントもしあえるので、オープンなメッセンジャーとかIRCといった感じもする。
そんなわけでブログとどう絡められるかわからないけれど、試しにはじめてみました。

twitterってなんぞや?という方は、twitterのサイトから無料で登録できます。

pokenも知り合いにいただいたので持っているのだけれど、
こちらはまだまだ持っている人が少ないみたい。
結局まだ3回くらいしか使っていない。
pokenというのは、ヨーロッパで人気のデジタル名刺ガジェット。
一般的な名刺で交換するような情報の他、twitterとかmixiなど様々なアカウントも交換できるツール。
まだ便利さがぴんとこないのだけれど、色々な可能性のあるツールだよなとは思う。

pokenの購入はこちらでできます。
ちなみに私が持っているのはGeishaという名のマトリョーシカみたいなやつ。
全くもって芸者っぽくないあたりがさすがスイス生まれ・・・。

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2009/08/09

虹がでる前

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※一寸前に高円寺で見た虹

少しずつ自分を摩耗させる、小さなこと。
小さな傷でも、立派にぴりぴり痛む。
でも、自分が本当にやりたいことを達成するためには
人の三倍は努力するべし、なので。
それ以外のことにいちいち躓いて無駄に時間をつかっている場合ではない。
理屈でわかっていても、感情を手懐けて目的地へ向かうのはなかなか難しい。

山田詠美さんがある雑誌で
「自分の涙の音で目を覚ました経験がない人には小説なんて書けるわけがない」
というようなことを言っていた。
音。
涙の音。
悲しみに満ちた世界。
頬をつたう涙が枯れたあと
悲しみはやがて憂いの膜をつくる。
光を複雑に反射するそれは
きっとその人の魅力の一部になる。

明日はいよいよサマソニ。
とりあえずMUTEMATHとエレカシ目当てで行こうと決めたのだけれど、あとは一緒に行く友人おすすめのTeenage FanclubとThe Flaming Lipsも楽しみ。
既に参戦済みの他の友人曰く、今年はめちゃくちゃ暑いらしい・・・。
でも暑いほうが夏らしくていいのかもね。
日焼け&暑さ対策ばっちりして、夏らしく、思いっきり騒ごう。

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2009/08/02

Jules Julien 「CADAVRES EXQUIS -優美な屍骸-」展(DIESEL DENIM GALLERY)

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DIESEL DENIM GALLERYで、Jules Julien「CADAVRES EXQUIS -優美な屍骸-」展を観て来た。
ギャラリーの中では、映像作品が大きなスクリーンで流され、それを囲むようにイラスト作品が展示されていた。
どれも薄いピンク地に黒のシルエットで表現されている。
床の上には、たくさんのきらきらの髑髏。

展覧会のコンセプトは「東京、めまぐるしく変化するファッション-個性の探求」。
フランス人イラストレーターの彼は日本が好きで、日本人たちのめまぐるしく変化するファッションからインスピレーションを受けて今回の作品をつくったらしい。
明確な流行があったり、独特の重ね着をしたり、日本人のファッションというのは彼からすると非常に興味深いのだという。
たしかに、日本ほど流行を追う国って少ないのかも。そして、良くも悪くも着飾るのも。
例えばパリだと、皆服装はとてもシンプルだし、流行をおっているかんじもない。
私はこれが好きなの!という自信があったり、そもそも若者は服装にそんなにお金をかけたり拘ったりしない感じがある。
変に派手に着飾ると、夜の商売の方ですか?と思われるふしがあるし・・・。

手描きのイラストかと思っていたのだけれどそうではなく、写真をトレースしたものなのだという。
雑誌や彼自身が撮影した写真をばらばらのパーツに解体してからトレースし、コラージュの要領で組み立てているものなのだとか。
すごく細かいので、てっきり手描きのイラストかと思っていた。

Ddg_02

激しく移り変わっていくファッションの流行、そこで表現される個性。
ファッションに包まれた外側、隠された内側。
ファッションは時にはその人自身を強烈に表現し、時にはその人の中身を誤解させることもある。

今回の作品たちは、みな顔が無い。
隠されていたり、うつむいていたり・・・。
それは服装で隠されてしまった「個」であり、激しく移り変わっていくファッション界とはかない命、「死」を意味しているのだろうか。

ちなみに「優美な屍骸」とは、シュルレアリストたちが行った作品の共同制作の手法のこと。他の人がなにをつくっているかを知らないまま、自分のパートのみ作成する。
「優美な屍骸ゲーム」というものもあり、これは「いつ」「どこで」「誰が」「何をした」といった、主語や述語などをそれぞれが担当して他の人が何を書いているかわからない状態で書き、最後にひとつの文にするというもの。
偶然による面白さを堪能するゲーム。
今回のこの展示も、そういう意味が込められているのだろう。
それぞれの人たちが着飾ったパーツを組み合わせることによる、偶然のアート。

ギャラリーを訪れた時、他にお客さんがいなかったこともあって、ギャラリーのお姉さんがアーティストの方がこう言っていたとか、色々解説をしてくれてすごく充実した時間を過ごせた。モデルさんのように美しくて、気遣いもバッチリだったお姉さん。
次回の展示も行きたいなと思った。
展示内容もお姉さんの対応をとてもよかったので、今回の展示のDVDを購入した。
基本的には図録(紙)派なのだけれど、図録がないっていうし、売られているTシャツは私が気に入った作品のやつじゃないし・・・ってことで・・・。

もう展示は終わってしまったのだけれど、Jules Julienのサイトで作品が見られるので、興味のある方はどうぞ。

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2009/08/01

ぽんっと

Img_3976

先日、銀座を歩いていたら、
ぽこんっと丸い雲。
何かが爆発した後の煙のような。
出来損ないの入道雲のような。
そこにしかない、雲の塊。
合成したかのような唐突さ。

思わず写真を撮っていたら、
私と同じように突然写真を撮ろうとした人とぶつかりそうになって
お互いに一寸笑った。

Img_3978

道行く人は、案外空を見ていない。
私が見過ぎなのか。
いい空を見ると
言葉に変換されないある種のインパクト、エネルギーみたいなものが
自分の中でふわーっと広がって
「わわわわわ」という音が響く。
今この空を逃すまい、と思うのは
その空が永遠でないから。
永遠どころか、五分後には違う色になっている。
ゲーテが虹について言ったように
人は儚いものに価値を見出すところがある。

六月に懸命に頑張っていたものが一段落して、七月。
余裕が出来るとなんやかんやと考えごとをしてしまい
その思考が勝手に檻のように自分を雁字搦めにしていることがある。

何かを得たくて何かを変えたくてはじめる思考は
にょきにょきと蔓を伸ばし、葉や実をたくわえていく。
けれどそれは少し間違うと、自分自身に絡み付き、食い込んでいく。
自分を縛ってしまったら、
どこにも行けなくて本末転倒なのに。

今日、Jules Julien 「CADAVRES EXQUIS -優美な屍骸-」展を見て来たのだけれど、
自分が好きな類のアートに触れることは贅沢だなと思う。
好きな本を読むことと、同じくらいに。
正確には、そうしててもいい時間があることが、贅沢なのかもしれないけれど。

明日行こうと思っていた「らぱん蚤の市」は
色々予定がはいり無理そうだ。
残念・・・。

+

今後書く予定のメモ(ずっと放置しすぎだったり・・・)

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』
喜多ふあり 受賞後第一作
白岩玄  月と馴れあう
文藝 小川洋子特集
くまちゃん 角田光代
ピンク・バス 角田光代
手 山崎ナオコーラ
初恋温泉 吉田修一
重力ピエロ 伊坂 幸太郎
オテルモル 栗田 有起
オトナの片思い アンソロジー
第6回 桂文我の"本屋で落語" ゲスト 角田光代
HITS PAPER HIGH5 2
椎名林檎(生)林檎博'08
その他グルメ情報色々

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