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2008/03/24

ネロリ / 山本文緒

  「ネロリ
★★
山本文緒

yom yom vol.6

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

久々に読んだ、文緒さんの作品。
文緒さんは、丁度直木賞受賞の頃に本屋さんで特集されていたのをキッカケに読み始め、一時期読み漁っていた人。小説は全ての作品を読んでいる。

そういえば、一番最後に出された短編小説の単行本、31歳の女性の31通りの話「ファースト・プライオリティ」も、出版当時私は20代前半でかなり遠い話として読んでいたけれど、今ならもっと近いわけだから、また違った見方ができて面白いかも。

そんな文緒さんの久々の小説。

49歳独身の姉志保子と、病気で働けない弟日出男、日出男の恋人ココアちゃんの話。
志保子視点とココアちゃん視点で交互に話が進んで行く。

私の知っている文緒さんらしさに、少し落ち着いたテイストがまぶされて、安定した面白さがあった。
49歳の志保子のこれからが気になりつつ読み進めていたけれど、悲壮感はなく、何とかなるだろうという気持ちになる。

作中にでてくるSWISS MISSのココアは私も飲んだことがあるけれど、あれはほんと甘い。頭がいーってなりそう。
日本人の家庭、しかも一寸年齢層高めな場合、SWISS MISSよりも森永ココアなんじゃないのかなぁ?とか思った。余計なお世話だけど。

あとはラストのオチが余計だった気がしたのと、ココアちゃんの性格や須賀との結末がステレオタイプなのは少々気になったが、読み終わった後に鼻先をふっとネロリの香りがかすめたような、安堵の気持ちが訪れる。
ネロリの効能は、日出男が言っていた催淫作用の他にはリラックス、安定。
そういうことか、と読み終わった後に思った。
やっぱり文緒さんはうまいと思う。

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コメント

トラックバックありがとうございます。
19歳のココアが未来に向けて希望が見えるのですが、どうなんでしょうね?
ラストは、僕も余計かなと思いました。でも、また違った読み方をすると。。。。
感想を書き終わりましたらトラックバックさせていただきますね♪

投稿: 夕螺 | 2008/03/24 18:51

コメントありがとうございます!
また違った見方がありますか。
まだまだ深いということですかね。
これはちょっと読み返してみるのがよさそうですね(笑

感想、楽しみにしていますね。

投稿: *yuka* | 2008/03/24 22:48

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新潮社「」2008年3月号 短編 姉志保子と弟日出男は古い一軒家に住んでいる。書き出しを読むと若い姉弟のような会話に感じるが、すでの志保子は50になろうとし、日出男は40になろうとしていた。そこにふらりとやってくる二十歳になろうとしているココア・・...... [続きを読む]

受信: 2008/03/28 11:19

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