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2008/02/09

ペットボトル / 宮崎誉子

ペットボトル 
★★
宮崎誉子

「文藝 2007年冬季号」収録

書籍の詳細情報はこちら
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以前もちょこっとふれた宮崎誉子さん。
相変わらず私は「ほまこさん」と言いたくなるのですが、たかこさんです。

彼女の本を買ったり借りたりしたことはないのだけれど、文芸誌にのっていると必ず読む人。タイトルを覚えているものだと、「POPザウルス(A面)とか」「至極真剣」とか読んだことがある。

文章が本当に個性的な人で、著者名を隠されて読まされても、絶対にわかる人。
著名な作家でもそこまで個性的な人って案外少ないので、貴重な人だと思う。
そして、いつも主人公がどこか冷めているのもポイント。
どろどろと主人公の自我が渦巻いているような重い小説とは対極にある、さらりとしていてテンポの良い小説。空き時間なんかに軽く読めるタイプ。

この話は、学校でいじめにあう女の子が主人公。
お金を貢がせる為に夏休みに工場でアルバイトをさせようといういじめっ子たちの策略で、オモチャの倉庫でアルバイトを始める。
学校では誰も話す人がいないのに、工場ではみんながちょこちょこ話しかけてくれて、優しくしてくれる。そこで自分とは正反対の小峰さんと仲良くなるが・・・という話。

こうやって書くとなんだかお涙頂戴系の話っぽいけれど、ぱっぱっと繰り広げられるテンポの良い会話とシンプルな描写によって、感情がはいらず情景だけが流れていく感じがする。
うだうだ主人公が脳内で語るような押し付けがましさがなくて、読者はその情景から思い思いのことを考えることができる。

最後には一寸した爽快感も味わえるし、面白かった。
ただ、最後の方の主人公の小峰さんに対する子供っぽい対応だけは疑問かな・・・。

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