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2007/04/09

花の棺

04254908「花の棺」
★★★★☆
山村美紗
光文社文庫

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山村美紗作品の中でも代表的な、アメリカ副大統領令嬢のキャサリン・ターナーを主人公としたシリーズの第一作。
山村紅葉さんがこの作品が一番好きと何かでおっしゃっていて、また、山村美紗作品の中では評価が高いときいていたので読んでみたかった。

アメリカの副大統領令嬢のキャサリンが来日し、華道を学ぶために滞在する。
そんなキャサリンを巡って、華道界三流派の獲得争いが始まってしまう。
その一方で、ある華道家が殺されてしまう。
茶室で起こった密室殺人のトリックは?キャサリンは通訳兼エスコート役の浜口一郎と一緒に事件の解決に向けて推理を始める・・・という話。

私が今までに読んだミステリーの数は少なく、子供時代に読んだ児童向けのものを除くと森博嗣のS&Mシリーズと京極夏彦が数冊といった程度である。
なので、比べる相手が限られてしまうのだけれど、本作のトリックは森博嗣ほど鮮やかではない。
でも「茶室」という紙と木で出来た建物を使った日本女性ならではの美しいトリックといえるかもしれない。

本作の魅力は冬の京都と華道の世界の魅力もじっくり味わえる点である。
私はどちらかというと、ミステリーそのものよりもこちらのほうが楽しめた。
ちなみに、山村美紗さんは華道(池坊準華監)や茶道の師範免状(花柳流名取)を持っていたそう。
そういうオーラを纏って書かれた作品だからか、読後には美しい京都の街並と生け花の印象が強く残る。
華道にどっぷりと浸かった別世界を見る事ができて満足。
日本に生まれても、そういう世界とは無縁のまま過ごしてしまう人って多いですものね。

ミステリーとしての驚きは少ないかもしれませんが、京都や華道に興味がある方におすすめしたい作品。

京都に行きたくなりました

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