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2006/11/01

公園

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荻世いをら
文藝新人賞
★★☆☆☆
あらすじを説明しようとしても難しい。ストーリらしいストーリーのない小説。

冒頭でいきなりリンチシーン、選考委員の保坂氏も言っていたけれどここは不要と感じる。なぜなら、主人公を象徴するようなエピソードでもなく、後のストーリーの伏線でもなく、長々とただ描写されているだけだからだ。

そこを過ぎると、だんだん軽快で読みやすくなってくる。
南極帰りのタクシーのおじさん、オノサという危なっかしい友人、韓国人の友人、成金風のおじさんとキャバ嬢のカップル、嘘つきのタクシーのおばちゃん、知り合いと勘違いして近寄ってくる明らかにカタギではないおじさんとその連れなど 個性的な人物たちと交わりながらポンポン話が進んでいく。出会う人たちがみんないきたキャラクターというかんじでぐっと引き込まれる。

そして主人公はオノサと突然ニューヨークへ行く。
ニューヨークで出会ったのはこれといった特徴のないイギリス人の男性に宿の人の荷物を盗むインド人、地下鉄で騒ぐ人、人種差別問題に感心の高いアメリカ人女性といったかんじなのだが、どのキャラクターも魅力に乏しい。 大学生の旅行記レベル。アメリカに行かせないほうがよかったのでは?と思ってしまう。

そして最後に帰国するのだけれど、本当にただ帰国しただけで終わってしまう。
ある若者のある時期の日常をちょっとのぞきましたというかんじで、私には何も伝わってこなかった。

ただ、途中途中結構会話が面白かったりするので、この人が書くもっとよりエンターテイメントな小説を読んでみたい。

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