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2006/10/16

浮き世でランチ

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山崎ナオコーラ
文藝賞受賞第一作
★★★★☆
会社でうまく人とコミュニケーションをとれない主人公。
会社を辞め、いくつかの国を旅しながら会社で唯一通じ合えたミカミさんにメールで状況を報告する。
中学時代の宗教ゴッコやおかまじゃないのにおねえ言葉で話す男友達との友情といったエピソードも綴られ、現在と中学時代の話を交互におっていく構成になっている。
物語の後半で、旅の目的が明らかになる。

とにかくこれ、すごくいい小説でした。
新人賞を受賞した「人のセックスを笑うな」もうまかったのだけど、あれはすごく狭い世界で完結してしまう話だった。これは狭い世界で完結せずに滑らかに世界が広がって行く。
描写はうまいし、登場人物がいきいきとしている。
ただ物語が進んで行くだけではなく、主人公がその都度感じることが(共感できるできないはさておき)うまい具合に絡んでいる。
昔のふとしたエピソードをするする思い出させる感じは岩井俊二っぽい。
山崎さんって、最近新人賞を受賞した多くの作家たちの中でも、本当に力量がある人なのではないでしょうか。
意味を持たせるよりも、文章にこだわって面白い小説を書きたいと考えているだけあって、非常に読みやすいし、言葉がひとつひとつ丁寧。

すごく面白かっただけに、終わり方だけ納得いかなかった。 まぁこれは好みの問題かもしれません。

山崎さんはホームページがあるようです。文藝に載った時しか把握していなかったけれど、色々やってらっしゃるのですね。山崎さんらしいサイトです。
http://members.at.infoseek.co.jp/kyuuu/index-14.html

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