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2006年9月

2006/09/30

美輪明宏音楽会〈愛〉 L’AMOUR 2006を体験してみる

渋谷のパルコ劇場へ「美輪明宏音楽会〈愛〉 L’AMOUR 2006」を観に行った。チケットは指定の前売りで¥8,000。
美空ひばりと美輪明宏の声は、とても稀な波長を持っているらしいと以前何かできいた。人を癒す美しい波長の声。しかも、美輪さんの声を何かの番組で測定したところ、水の流れる音、波の音、風の音といった、自然が出す波長を、同時に出しているらしいことがわかったのだとか。30年間、約15万人の声を分析して来た「日本音響研究所」の偉い先生も、こんなことは初めてだと興奮しながら話していたらしい。美輪さんにまつわる逸話は数多くあるけど、そんなに素晴らしい声なら一度聴いてみなくてはと思っていたのだ。
また、美輪さんはその著作で舞台美術や演出にかける気持ちであったり、ご自分の美意識の高さなどを
語っておられるので、声以外のところも期待大。

劇場はパルコの最上階。
劇場の入り口にはものすごい数の花が並んでいる。どれも有名な人ばかり。
Img_0455
でももう千秋楽前日のせいか枯れかかっている花もある。こういうのって、途中でお水をあげてもこうなってしまうものなんだろか。ちょっと侘しい。
胡蝶蘭はわりと元気なものが多い。

私の席はちょうど劇場のど真ん中。なかなか良い席。
周囲は、年齢層高めだけれど若い子も結構いる。

開演し、幕があがる。緊張の一瞬。
背景は、美しい色づかいのイラスト。紫、ピンク、ブルーなどが美しく調和している。
美輪さんは短い黒髪で、白いブラウスとキラキラ光る黒いパンツ姿。生美輪さんは初めて。
美輪さんが話始めると、ぐっとその世界に引き込まれる。
話術が巧みなのだ。

曲目は
【第一部】
長崎育ち
祖国と女達
いとしの銀巴里
メケメケ
黒蜥蜴の唄
僕は負けない
金色の星
ヨイトマケの唄

【第二部】
サンジャンの恋人
あきれたあんた
愛のまがり角
思い出のサントロペ
恋心
ボン・ヴォワヤージュ
愛の讃歌

第一部は美輪さんのオリジナル曲を年代順に、第二部はシャンソン。

うたい始める前に、その曲をつくった当時のエピソードなどを話してくれるのだが、この話がまた興味深い。
紫の履歴書の世界がそのまま美輪さんの口から語られる。
戦争の時の話、銀座にでる紫のお化け、従軍慰安婦の方からの電話の話・・・などなど。

曲によって美輪さんは男前だったり、コミカルだったりする。
ただうたうのではなく、演技がちゃんとはいる。
一曲ごとに、ひとつの舞台を観終わった満足感がある。
あんまり素晴らしくて涙が出そうだった。

休憩時間に、サイン本販売をのぞく。
結構、サイン本が売り切れてサインなし版が売られている本が多い。美輪さんのサイン本ってなんだかご利益がありそうなので何か一冊買おうと物色。
美輪さんの著作の中で一番好きな「紫の履歴書」のサイン本がまだ若干残っていたので、結局それにした。
吉井和哉が上京したとき本は「紫の履歴書」だけを持って行ったというエピソードがあるけれど、その気持ちはなんだかわかる。

第二部は、一部とはがらっと変わって舞台には色鮮やかな花が満開。
幕が上がった途端、ため息と歓声がきこえた。
美輪さんは、王妃のようなドレスでこちらもまた美しい。

シャンソンって、フランス語でうたわれたら歌詞がわからないなぁと思っていたのだけど、うたう前に歌の背景をきちんと説明してくれるのですぐその世界にはいっていける。
美輪さんがその世界を演じながらうたってくれるので、ミュージカルを観ている気分になる。
CDのランキングなんかにはいっている流行の音楽とは比べ物にならないレベルの高さ。
豊かな音楽、舞台。
愛の讃歌に込められた強い愛情。
¥8,000なんて安いもの、と思うくらい本当に素晴らしい音楽会だった。

美輪さんって1935年生まれなわけで、ということはもう71歳になっていらっしゃるということ。
なんであんなに美しくて、あんなに元気で、あんなに声がでるんでしょう。
「腹から声がでるって、こういうことなんだ」とつくづく感心してしまうくらい。
持って生まれた才能もあるんだろうけど、努力も当然すごくしていらっしゃるのでしょうね。
自分とレベルが違いすぎて、ただもう感嘆。

そういえば、歌唱中ペンライトをかざす若者2人組がいて、非常に目障りな明るさだった。
「なんでこんな美意識の人がここにいるんだ」と思っていたら、案の定美輪さんにペンライトの使用を止めるように注意されていた。
美輪さんの音楽会に、ペンライトは不要です(笑

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